進化する子どもの、ひとつ先を

子どもの親であるとともに、周りの子どもたちにとって、周りの大人のひとりでありたいと思った、節分に寄せて。

きのこの森だった

9日目

旅行、おわり。

8日目

わたしが肝細胞だとしたら、こどもは幹細胞だと思った。 何にでもなれるしどこにでも行ける。 ただ幹細胞はそこで孤独に放っておいても分化していけないから、周りと相互作用が起きるように促したい。 何を見るか何をするかを規定するのではなく、自ら見て自…

6日目・7日目

洗車機の中にいるような雨に出会って、でも、5分走らせたらそこは地面も濡れていなかった。ここは山だ、と思った。雲は、気温差のあるところで生まれる。 雨や雲や風は、平穏の中には現れない。特攻を神風と呼んだのも、その場の空気を乱すための作戦だった…

5日目

滞在している家屋には、普段父がひとりで暮らしている。昨年度末で仕事を離れるまでは、何年もの間、週の半分をこちらで過ごしていた。数年にわたる助走期間で、父はこちらにたくさん友人をつくった。幾人か、とても親しい友もできた。苗を探していると言え…

3日目、4日目

ひとつ60円の桃がとてもおいしかった。いつも行くギャラリーのご主人が、そこで桃を買うと聞いて行ってみた農園の販売所。長沢、とだけ、A4判の白い紙にマジックで書かれて、山のように売られていた。長沢白鳳という種類らしい。調べてみたら、なんと切…

2日目 煮詰める

ジャムを作るのが好きだ。旬の果物を一年中楽しむために、あまく煮詰める。食べる時にその季節に想いを馳せる。最後のひと瓶の、最後のひと匙を掬うと、つぎの季節が待ち遠しくなる。容器の煮沸もする。大切に食べ続けるために付着している菌を死滅させる。…

1日目

人に会う予定と、ギャラリーの展示スケジュールに合わせた訪問しか決まってない夏休みがスタートした。約10日間。ほとんど移動しない。ここは20代のわたしが暮らした場所でもあるし、それからずっと通っているから、新しくできたスーパーマーケットに行っ…